書評

【書評】『ライフサイクル投資術』を要約!【若者よ、リスクを抱け】

こんにちは!ばっさー(@basa_228)と申します。

今回は、著:イアン・エアーズ/バリー・ネイルバフ、翻訳:望月衛(敬称略)『ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる』について解説していきます。

本著は、投資における時間分散の重要性について説いております。

レバレッジのようなハードルの高い内容もあり、私のようなサラリーマン投資家など、投資の初心者には正直難しいことも多いと感じました。

しかしながら、逆に投資初心者や兼業投資家などに応用できると感じた内容を私なりにまとめて解説していきます。

ライフサイクル投資術とは何か

まず初めに、本書で語られているライフサイクル投資術とは何かを確認する必要がありますね。

ライフサイクル投資術とは、資産のポートフォリオを、目に見える「金融資産」だけでなく、今後貯金していくお金や、退職金や年金の現在価値等の「人的資本」を含めて運用の対象とすることです。

また、体も健康で将来も定年まで働けるとすると、将来の収入を自身で生み出すことができますので、こちらもポートフォリオに組み込みます。

当然将来の貯金や年金等は、現在の自分が決められるものではないですよね。ですので現在の金融資産の配分を変化させることで、将来のポートフォリオを理想の形にしていく必要があります。

ドルコスト平均法と時間分散投資

私も行っている投資信託のドルコスト平均法。一般的に定期的に定額を積立てるので、時間軸をずらして購入します。

毎月定額での購入になりますので、相場が高いときには購入口数が減り、安いときは購入口数は増えますよね。

これが時間の分散として、高値掴みをしない、暴落時の仕込み損ないがないということで時間分散した投資となり安定しているといわれています。

しかし、たしかに取得単価は平均化されますが、決して時間分散投資にはなっていないのです。

例えばつみたてNISAを意識して、20歳から年40万の投資信託を20年積み立て購入したとします。また、60歳の時から切り崩し始めるとします。


20歳のときに投資した40万円は、60歳から切り崩すため、40年間運用されてることになります。

同様に、40歳のときに投資した40万は、60歳から切り崩すため、20年間は運用されることになります。

こう考えたときに、投資年齢が遅れるほど、運用期間が短くなります。

つまり、ドルコスト平均法では、時間分散まではできていないのです。

時間の分散というのは購入タイミングのことではなく、いかに自身の資産を市場においているかです。

購入金額の標準化も、いつが高値でいつが安値であることかがわからないので、1つのリスクヘッジではあります。

しかし、時間分散という観点からみると、リタイア後の資産を市場にさらすのでむしろリスクが大きくなっています。

インデックス投資におけるドルコスト平均法のメリットは

  1. 毎月定額で投資ができる
  2. ほったらかし、手間がかからない
  3. 元手が少なくても開始できる

だと私は考えています。

私の使っている楽天証券であれば、クレジットカードでの投資信託購入は毎月1日に自動で引き落としてくれます。(月5万円まで)

証券口座からの引き落としは、マネーブリッジという機能を使えば、楽天証券に入金されていなくても、楽天銀行から手数料無料でお金を移動し、指定した日に指定した金額だけ購入してくれます。

投資信託は1日に1回だけしか値段が変わらず、しかもインデックス投資は基本的に長期期間死んだように保有して握っていく投資法なので、値動きを心配しなくてもいいのです。

また、ネット証券では、100円から投資信託を購入できますので、まずはどんな感じかをお試しで積み立てられます。

あくまで、時間分散という観点からすれば、間違った認識が蔓延っているような気もしますが、そうはいえども、私はインデックス投資はメリットが上回るのでやるべきだと思っています。

投資信託自体は複利効果があるので、長期でもっていくことはメリットだと思いますので、若いうちから少額からでも慣れていくべきだと考えています。

では今一度、時間分散投資とドルコスト平均法の違いを明確にしていきましょう。

  • 時間分散投資・・・一定の金額を、市場に投入した時期ごとにそれぞれ個別に捉え、長期にわたって市場で運用すること
  • ドルコスト平均法・・・一定の金額を、定期的に市場へ投入し、その投入したトータル金額で考えて長期的に運用すること

時間分散投資では、市場に投入した一定の金額のそれぞれにスポットを当てるのに対し、ドルコスト平均法では、市場に投入したトータルの金額に対してスポットを当てていると考えればわかりやすいと思います。

長期投資のリスクヘッジ

先ほど時間分散投資について解説しましたが、その具体的な投資方法として、若い間はお金を借りてでも株を買うべきと本書では主張しています。

そのほかにも、オプション取引や信用取引などが時間分散投資の一例となっています。

しかしながら、私はそこまでする必要はないかと思います。

たしかに投資を長い期間に分散させることで、リスクは分散できます。

しかし、自分のもっている資産以上の運用は、精神的にもあまりよくなく、日常生活に支障をきたす可能性があります。

我々のようなサラリーマン投資家にはそういった方法は向いておりません。

というか本書でも「キャッシングローンや住宅ローンがあるなら資産運用よりも先に返済すべき。仮に年利7%で運用しているのに金利に15%払っていたらマイナス。早期返済すれば実質15%の運用と変わらない」って言ってます。借金はダメ絶対。

まあ専業の博打屋さんにならワンちゃんマネできるかもね。

そこで、我々でもできる投資方法が2つあります。

  1. 株式100%のポートフォリオを組む
  2. レバレッジ金融商品を現物で購入する

順に解説していきましょう。

株式100%のポートフォリオを組む

これは、将来の年金や退職金で一定の金額はもらえると仮定して、20代~30代まではリスク資産のみで運用するという考え方です。

特に投資信託は、長期で持てば持つほど元本を割れるリスクが減っていきます。もちろんゼロになるわけではないですが、仮に元本が割れたとしても、老後に一定の収入を見込んでいるので、生活に困ることはないだろうと強気に攻める投資方法となります。

私はこれを実践しており、最初は投資信託のポートフォリオを日本株:外国株:日本債券:外国債券で持っていましたが、コロナショックを機にすべて株式の投資信託に切り替えました。

運用実績を交えて下記の記事でも言及しています。

債券は結果としてほぼプラスマイナスゼロでした。

こうした不況時に値上がりも値下がりもしないということは、将来のリスク回避資産としてもつことには価値があると思いました。

しかし若いうちの資産運用としては不要であり、株式の成長を長期運用で期待したほうがよいとの判断です。

レバレッジ金融商品を現物で購入する

2つ目の方法として、レバレッジ金融商品を現物で購入することを紹介します。

これらには、ETFや投資信託があるのですが、指標に対して数倍の値動きを目標に動く商品です。

私が保有しているのは、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」ですが、これはアメリカのNASDAQ指数の2倍の値動きを目標として連動する投資信託です。

正直手数料が半端ないので、万人にオススメできるような投資信託ではないのですが、私はライフサイクル投資術の実験として、毎月2000円と楽天通常ポイントを全部これにぶち込んでいます。

今回のコロナショックみたいなクソ暴落しそうなタイミングで売却して、通常の投資信託か個別株投資の資金として運用していますが、どうなることやら。

つみたてNISAとか(好みでiDeCoとか)の枠を使い切ったあとに実践するくらいの気持ちでやるならとは思いますが、これに大きく賭けるのは私はオススメはしないかなあと。投資信託で手数料1%はけっこうぼったくりだと思いますよ、うん。

「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」は普通のレバのかかっていないNASDAQ連動の投資信託なので、この辺との違いも検証したいですね。

(ゆーてこれも手数料0.495%ってどうなんよ)

レバレッジを掛ける際の注意点

レバレッジは横這い相場・下落相場の逓減効果があります。

極端な例で、評価額100円で購入し、3日間10%ずつ下落したとすると、レバレッジがかかっていないと

100X0.9X0.9X0.9=72.9

レバレッジがかかっていると、20%ずつ下落するので、

100X0.8X0.8X0.8=51.2

となります。

さらにここから3日間10%ずつ上昇したと考えると、レバレッジがかかっていないと、

72.9X1.1X1.1X1.1=97.02

レバレッジがかかっていると20%ずつ上昇するので

51.2X1.2×1.2×1.2=88.47

倍率こそ違いますが、同じ指標を基準に動いているのに、下落相場中を通じて大きく目減りしてしまいます。

ここは最大限注意しなければならないポイントです。

『ウォール街のランダム・ウォーカー』におけるライフサイクル投資

1999年に初版が発刊され、いまでも「株式投資の不滅の真理」として読まれ続けている『ウォール街のランダム・ウォーカー』。

実はこちらにも、ライフサイクル投資についての記述があるので、さらっと触れていきたいと思います。

アセット・アロケーションの4つの基準として

  1. リスクとリターンは正比例する
  2. 株式も債券も、投資リスクは投資期間に依存する
  3. ドルコスト平均法では、株式・債券のリスクを軽減する
  4. リスクに対する態度とリスク許容度は区別する必要がある

こちらについて解説していきます。

リスクとの付き合い方

リターンを得るには、リスクはつきものです。では、リスクをできるだけ小さくし、リターンを得るために取るべき手法は何か。それは投資信託を長期積立することです。

『ライフサイクル投資術』に特に関連する部分として、投資対象を保有し続けられる期間が長ければ長いほど、ポートフォリオに占める株式の割合を高めるべき、と『ウォール街のランダム・ウォーカー』では述べられています。

長期とは、最低でも20年以上を見込んでおり、そうでなければ株式から平均的に得られる高いリターンを得るのは難しい、と過去のデータを用いて解説されています。

つまり、広く分散投資された株式のポートフォリオ、すなわち投資信託を購入し、保有し続けるという一貫した戦略を取り続けることが大事です。

その時に、ドルコスト平均法で購入すると、間違ったタイミングでの大量投資を防げるため、リスクを低減できます。

ただし、勤労所得に依存できる余地がますます小さくなっていくため、年齢とともにポートフォリオを見直し、債券等を使って保守的な運用を心がけるべきと主張しています。

30歳の人が安全資産で運用したいというのは、現在のお金が目減りしたら怖い、というリスクに対する態度の問題です。

しかし60歳で安全資産で運用したいというのは、給与所得のような安定的に入ってくるものがないので、万が一リスク資産を失った際に、どう生活していくのかという不安を残すため、リスク許容度の問題になりますね。

自分ではリスクをとれると思っても、ライフステージによってリスク許容度が変わってくることを意識してポートフォリオを組む必要があります。

これは、まさに『ライフサイクル投資術』に通じている部分だと思います。

『ウォール街のランダム・ウォーカー』には、しっかりと裏付けのデータが載っておりますので、こちらも一度読んでみると、自身の投資戦略に自信がつき、いかに不況時だろうが長期で積み立てることが大切かを理解することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本書のレバレッジ理論は、たしかにとは思えますが、実際これを実践するには相当心理的なハードルがありますし、専業でもない限りはなかなか厳しい選択肢だと思います。

しかしながら、若いうちは将来の年金・退職金などの資産を当てにして、リスクを大きめにとるくらいであれば実践可能だと思いました。

個人的には、投資信託においてはしばらく100%株式(リートちょっとはいってるけど)を貫いてもいいかなと思っております。

正直初心者向きの本ではありませんが、ポートフォリオを見直したい、老後資産を早めに形成して早めにリタイアを考えたい、という人にとっては、考え方を大きく変える良書だと思います。

今回の記事ははここまで!

また次回の記事もよろしくお願いします!

※投資は元本割れ等のリスクがあります。本記事は投資信託であれば絶対安全という主張ではありません。あくまでも自己責任でお願い致します。